「ダイエット食品」は主に３つのカテゴリーに分類

ダイエット市場は、2005〜2006年に「ゼロカロリー」を主としたゼロブームが起こり、市場は700億円規模に到達した。しかしその後、ブームがおさまり市場は縮小傾向となった。

そして2010年から現在まで安定期に入り、約500億円の市場規模で横這いとなっている。全盛期より縮小したとはいえ、ヘルス＆ビューティーのカテゴリーでは十分大きな市場といえる。

このダイエット市場を支える「ダイエット食品」は主に３つのカテゴリーに分類できる。つまり「カロリー調整タイプ」「吸収抑制タイプ」「燃焼系タイプ」の３つ。

食べ過ぎはストレスが関与

「カロリー調整タイプ」は一食置き換え系のダイエット食品が主流。「吸収抑制系」は糖の吸収や脂質の吸収を抑制するものが人気で、サプリメントやドリンク類に多い。また、「燃焼系タイプ」は代謝を促す機能性素材のサプリメントや添加された加工食品などである。

しかしこれら３つのいずれの方法でも、食べ過ぎてしまえば減量は成功しない。これらのサポート食品を利用しつつ「食べ過ぎない」努力をする必要がある。

なぜ食べ過ぎるのか？これはさまざまな要因が考えられるが、ストレスが関与している可能性が高い。実際ある女性誌で「ダイエットにストレスを感じるか？と調査したところ、実に86.6%もの人が「ストレスを感じる」と回答したという。

内容については「食欲を我慢するのがつらい」が約80％、「体重やサイズが減らない」が70%、「理由もなくイライラする」が40％、こうしたことからも、ダイエットとはストレスコントロールが鍵であることがわかる。

アメリカでサフラン抽出成分がダイエットで注目

そこで第４のダイエット食品カテゴリーとして注目されるのが「食欲抑制系」で、サフラン抽出物の「サティリアル」が注目されている。

サティリアルとは、サフランライスなどで知られるサフランの雌しべから抽出された機能性成分で、アメリカでは人気の素材となっている。

サティリアルの機能性で認められているのが「ストレス低減作用」と「リラックス作用による空腹感の減少」。

このメカニズムについては、サティリアルはセロトニンに関与するということである。セロトニンとは脳内で作られる神経伝達物質の１つで、精神を安定させるなど「安らぎ」を与える、通称「幸せホルモン」であることが知られている。

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このホルモンが体内に十分ある場合はリラックス感が増しやすい。あるいは空腹感を感じにくい。逆にこのホルモンが不十分な場合は不安感や過食行動に走りやすいことがわかっている。

セロトニンは体内で分泌された後、一部は「セロトニン受容体」に再取り込みされてしまう。これにより体内のセロトニン濃度は低下するが、マウス実験でサティリアルを摂取したマウスは、このセロトニン再取り込みが大幅に抑制されたことがわかったという。

サティリアルの事前摂取で空腹感が減少するのではないか

こうしたことから、サティリアルを事前摂取しておくことで、イライラやストレス、空腹感が減少するのではないか、という仮説が立てられ、ダイエット食品として有効かどうかの臨床試験が行われた。

１回目の臨床試験は46〜61歳のBMI22〜30までの健康な女性16名を対象に小規模試験を行った。この16名をプラセボ群とサティリアル群の２グループに分け、サティリアル群には一日2回合計176.5mgのサティリアルを４週摂取してもらった。

その結果、体脂肪、体重、BMIともに減少が見られた。具体的には体重が平均-1.65kg、最大-3.5kg、体脂肪は平均0.13kgの減少が見られ、体重の減少は体脂肪の減少に由来することであることも判明したという。

その後、2回目の臨床試験をやや大規模に行った。25〜45歳の60名の女性（BMI25〜28）で同様のダブルブラインド試験を１ヶ月実施した。その結果、やはりサティリアル摂取群は１ヶ月で平均0.96kgの減量に成功、対象の80.7％に体重減少効果が見られた。また、84％に食欲減少効果が見られたという。

ストレスフリーの新たなダイエット食品

サティリアルの安全性については植物由来で食経験も豊富であることや、品質管理なども十分に保証されている。また、その効果についても査読付き論文などで十分に認知され始めているという。

ダイエット中に一番問題となる「空腹感」と「ストレス」をサティリアルで上手に低減させることができれば、多くのダイエットに興味のある男女に有効ではないか。

またサティリアルは水溶性であるため、スムージーやドリンク類との相性も抜群だという。ストレスフリーの新たなダイエット食品としてサティリアルという選択肢があることを知って欲しいとまとめた。

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