ペルーアマゾンフルーツ「アグアヘエキス」、女性ホルモンに関与〜ifia JAPAN2018セミナー

2018年5月16日(水)〜18日(金)、東京ビッグサイトにてifia JAPAN2018「第23回国際食品素材/添加物展・会議と第16回ヘルスフードエキスポ」が同時開催された。同展示会セミナーよりオリザ油化の「魅惑のペルーアマゾンフルーツ「アグアヘエキス」の紹介」を取り上げる。


女性ホルモンのエストロゲン、加齢とともに減少

ほとんどすべての女性がいくつになっても若く美しいままでいたいと願っている。しかし、中年期以降の女性の美しさや健康状態は女性ホルモンの状態に大きく左右される。

女性ホルモンの中でもエストロゲンが重要であることはよく知られる。

エストロゲンは女性の美しさだけでなく、動脈硬化の抑制・骨量の維持・脳の記憶の維持・肝臓での脂質代謝の制御・インスリン分泌の促進・筋肉でのグルコースの消費など、全身の健康維持に深く関与しており、美容だけでなく健康維持にも重要な物質であることがわかってきている。

エストロゲンの分泌量は月経サイクルによって変動するが、年齢とともにその分泌量は徐々に減少し、とくに45歳の更年期前後からは変動しながら急激に減少していく。

食品でエストロゲンを維持

エストロゲンが減少すると健康維持に必要なエストロゲンの絶対量も減るため、当然、更年期障害や不定愁訴が起きるようになる。

しかし、体内のエストロゲン量が減少しても、植物性エストロゲンが補充できていれば健康維持に必要はエストロゲン量をカバーできる可能性は十分あり、多くの女性は治療や薬物に頼らず、食品でエストロゲン量を維持する方法を求めている。

実際、市場には植物性エストロゲン素材がいくつもある。例えば、有名なのが大豆イソフラボン。しかしこの大豆イソフラボンは1日の摂取目安量が30mlまでと定められており(トクホの場合)、その作用が強すぎる懸念は拭えていない。

また、ざくろエキスも有名だが、ざくろに含まれる何の成分が女性ホルモン仕様なのかについては特定ができていない。そのため、成分の特定や定量化ができないことが問題とされている。

この他、プエラリアミリフィカも有名だが、過剰摂取で副作用が出たことが報じられており(不正性器出血や生理不順)今はネガティブなイメージが先行している。

果実のアグアへ、豊胸や女性ホルモンに関与

市場ニーズとしては、作用がマイルドで安全性の高い植物性エストロゲン、定量可能で摂取量のコントロールが可能な植物性エストロゲン、そして新規で話題性のある植物エストロゲンが求められている。

そこで注目なのが、アグアへという果実。アグアへはペルーのアマゾン川上流域で栽培されている果物で、現地では生食だけでなく、ジュース、スムージー、アイスキャンディー、果実酒などに加工利用されている。

アグアヘにはトリグリセリド、カロテノイド、多糖体などが豊富に含まれ、アマゾンのスーパーフルーツと呼ばれている。現地では「豊胸作用」があるとされ、日本のテレビ番組でも取り上げられ話題になった。

しかし、アグアヘに含まれるどの成分が豊胸や女性ホルモンに関与するのか、これまで特定されていなかった。

極めてマイルドなエストロゲン活性

しかしオリザ油化鰍ナは2年以上もアグアヘを研究し、関与成分がレスペフロリンと8-ヒドロキシホモプテロカルバン(8-HHP)であることを特定。それらが、いずれも女性ホルモン様成分であることを突き止めた。

この2つの成分の研究を行った結果、いずれもエストロゲンαレセプターへ結合することが解明し、しかもその結合力はイソフラボンより強力であるのに、プエラリアミリフィカとは異なり、極めてマイルドなエストロゲン活性で不正性器出血等を引き起こすリスクは極めて低く、安全性が高いこともわかった。

作用が非常にマイルドなため、乳がんや子宮内膜細胞に悪影響を及ぼす数値なども見られない。

そこで社内の女性ボランティア17名に対し、アグアヘエキス摂取後にQOLがどのように改善するかの試験を行った。

1日100mgのアグアヘエキスを28日摂取してもらったところ、摂取した群は体の痛み、活力、精神的QOKが有意に改善した。

アグアヘエキスは現代の中高年女性のニーズに応えられる成分であり、PMSの不快症状の緩和、閉経周辺期の不定愁訴の改善、閉経後の女性ホルモン補充など、いきいきとした女性の活動に役立つのではないかとまとめた。


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