ただ、「生活習慣病関連」で今から商品をリリースするのはかなり「後発」で、ライバルが多すぎる。しかし「文言」で工夫をすることで消費者に訴求することはまだまだ可能だという。
例えば三生医薬では機能性素材「クリオイル」を「靴下を履いたり脱いだりする時の膝の違和感を軽減」という機能性が受理されている。
オキアミ由来の素材であるクリオイルにはいくつかの効果・効能が期待できるが、臨床試験で「膝関節の痛みの緩和」の有用性が明確に確認できていた。
しかし「膝関節」では、すでに軟骨成分の「グルコサミン」の認知度が高く、通常の表現では勝てない。そのため「靴下を履いたり脱いだりする時の膝の違和感を軽減」という特殊な表現に踏み切った。
こうした文言の工夫とインパクトのあるパッケージにより消費者に十分訴求でき、売上も堅調に伸ばしているという。
「文言」「成分」「形状」「剤型」などで差別化
また、「ストレスケア関連」も人気が高いが、すでによく知られた機能性成分である「DHA、EPA、アラキドン酸」の組み合わせにて「前向きな気分を維持する」で受理され、注目されている(サントリー梶j。
他にも「歩行能力の維持に役立つ」、「ほこりやハウスダストによる目や鼻の違和感を軽減」といった機能性は消費者と商品のコミュニケーションを密にする事例といえる。
また、ダブルヘルスクレームにも注目が集まっている。潟Gバーライフでは「目の調子を整え、認知機能を維持する」という商品が受理されている。ライオン鰍ナは「筋力の維持と関節サポート」を訴える商品が受理されている。
受理された商品数も増え、差別化が難しいと届け出に難色を示す企業もあるが、「文言」「成分」「形状」「剤型」などでまだまだ差別化を図ることは可能である。
関連企業こそが、この制度を盛り上げ、育てていく必要があるのではないか、とまとめた。
・