エクオール、大豆イソフラボン効果で注目
〜健康博覧会2021セミナー


2021年1月27日(水)〜29日(金)、東京ビッグサイトにて「健康博覧会2021」が開催された。同展示会セミナーから、炭プラスラボ鰍フ講演「エクオール乳酸菌と還元NMN」を取り上げる。


エクオール、大豆イソフラボンの効果の源

エクオールは「大豆イソフラボンの効果の源」ともいわれる成分で、女性ホルモンの「エストロゲン」に似た作用をし、骨粗鬆症や更年期障害への効果も期待されている。

また、女性だけでなく男性の前立腺肥大やAGA(薄毛)対策にも効果的で、男女ともに皮膚のシワを予防するという報告もある。

エクオールは体内で産生されるが、それには大豆胚芽由来イソフラボン(ダイゼイン)の摂取が重要で、摂取量が多いほどエクオールの体内産生量も増加する。

ところが日本人で、体内でエクオールを産生できる腸内細菌を持っている人は二人に一人とされ、食習慣が欧米化している若い世代ではもっと少ないとされる。

では、どうすればエクオールを産生できるか。それには、食習慣を改善しつつ腸内環境を整えていくことがエクオール産生菌を増やすことに繋がると考えられている。

悪玉菌を減らし、ウイルスを不活性

今回開発・発表された「エクオール乳酸菌」は、もともと炭プラスラボ鰍ノて特許を取得している「乳酸菌発酵エキス(12種類の乳酸菌の複合培養)」に「大豆胚芽」「水素」「海洋深層水」「梅エキス」を加えたオリジナルのエクオール商品であるという。

通常は腸内細菌によって産生されるエクオールだが、大豆胚芽に多く含まれる「ダイゼイン」に水素を添加する独自加工を施すことで、エクオールが産生されるというメカニズムで特許を出願している。

これまで腸内細菌の環境を整えるには、善玉菌をいかに増やすかに主眼が置かれてきたが、炭プラスラボ鰍フ「乳酸菌発酵エキス」は悪玉菌を減らし、ウイルスを不活性させるペプチドが産出される設計になっているという。

胃腸内の悪玉ウイルスや腸内の悪玉菌に作用

そのメカニズムは、乳酸菌発酵エキスの原料である12種類の乳酸菌を複合培養する際に、水素・海洋深層水を最適な濃度でブレンドし、熟成発酵させた上で、梅エキスを添加させて生成される。

このブレンドと熟成の工程で乳酸菌の数が急速に増大し、さらにここに梅エキスを加えることで抗菌ペプチドが多量に生み出される。

これにより、体内に取り込んだ時にはこのペプチドが口腔内や胃腸内の悪玉ウイルスや腸内の悪玉菌に作用する。

ちなみに、新型コロナウイルスをはじめ、インフルエンザウイルやHIVウイルスなどはエンベロープという薄い膜で出来ている。

しかしこの薄い膜が破られるとウイルスは一瞬で死滅するという特徴がある。乳酸菌発酵エキスにはこのエンベローブを刺すようにして破る力があり、これが一般的な乳酸菌とは異なる働きである。

抗糖化やピロリ菌の殺菌効果なども

実際に、豚コロナウイルスやインフルエンザウイルス、ネコカリシウイルス(ノロウイルスの代替)に対しても乳酸菌発酵エキスを添加した。

その結果、30分以内に99%不活性化でき、昨年12月、奈良県立医科大学との共同研究においても新型コロナウイルスに対しても無害化の効果が確認できた。

人への効果は可能性の段階だが、還元発酵乳酸菌エキスの経口摂取で同様の効果が得られるのでは、と期待しているという。

他にも乳酸菌発酵エキスには機能性成分のサラシアと似た「抗糖化」作用が認められる。

乳酸菌発酵エキスは、口腔内のクレンズ、つまり虫歯菌のミュータンス菌や歯周病菌のジンジバリス菌などに対する殺菌効果、胃がんのリスクとして知られるピロリ菌の殺菌効果なども確認できている。

これにより、マウスケア商品への流用や新しい「アンチエイジング乳酸菌」として注目されている。

今回は既存の乳酸菌発酵エキスに新たにエクオールが添加されたことで、より使いやすいアンチエイジング素材になるのではないかとした。


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