植物性たんぱく質による新たな成長市場
〜食品開発展オンラインセミナー


2022年2月14日〜28日、web配信により食品開発展オンラインセミナーが開催された。この中から、オルガノフードテック鰍フ講演「大豆や乳だけじゃない!たんぱく強化とプラントベース、2つの成長市場に新たな植物性たんぱく質を!」を取り上げる。


プラントベースたんぱく質を推進

オルガノフードテック社は1945年創業後、リン酸塩基の分野で事業拡大を続けてきた。

1993年とかなり早い段階でエンドウ豆関連製品の製造販売をスタートし、2018年にはプラントベースフード製剤の開発、2019年にはポテトファイバーの販売開始した。

2020年にはオーツ麦ファイバーの販売、2021年にはソラマメたんぱく質、リョクトウたんぱく質、ヒヨコ豆たんぱく質、チアシード粉末の販売を開始するなど、プラントベース素材の製造販売に力を入れているという。
プランドベースというと「大豆たんぱく質」が主要素材であるが、オルガノフードテックでは、原料事情を考慮して、現在大豆たんぱくは紹介せず、その他のプラントベースたんぱく質を推進しているという。

たんぱく質強化食品市場が拡大中

「たんぱく質強化食品市場」も「プランベースフード市場」も今まさにトレンド市場で、売り上げや認知度が拡大し続けている。

たんぱく質強化食品市場は1970年代から一部のアスリートが海外のプロテインを輸入利用するところからブームが起こった。

2015年頃より手軽に摂取できるたんぱく質商品が増加し、2016年は女性向け商品も増加した。

2017年には国内のフィットネスクラブ数が5000店舗を突破。2018年のスポーツ庁の調査によると週に1回以上運動する成人が50%を突破した。

2020年には高齢者のたんぱく質摂取目標量が増加になるなど、年齢や性別を問わず、幅広い世代がさまざまなシーンでたんぱく質を摂取するようになり、再びたんぱく質摂取の必要性が理解されてきている。

たんぱく質市場において、まだまだ粉末形態やホエイ原料が売上高も構成費も高いが、たんぱく質摂取の目的や摂取層は増加・多様化傾向にあるため、ドリンク・バー・ミルク・ソイ原料の伸長も大きい。

プラントベースフード市場、2015年頃から新規参入が活発化

一方、プラントベースフード市場は2015年ごろから代替肉を中心に新規参入が活発化している。近年、外食チェーンにおいてもプラントベースが提供される機会が増加しているなど市場を拡大している。

プラントベースについては国内ではまだまだ市場拡大の途上だが、欧米においてはすでに市場は確立されつつある。

例えばプラントベースミートでは従来の大豆だけでなくアーモンドや小麦など新しいたんぱく質やたんぱく質の併用が主流になりつつある。



このようにたんぱく質強化食品もプラントベースフードも一般食になりつつあることで新規市場として拡大することが予測される。

ただ、原料素材を大豆一択にせず、さまざまなプラントベース由来のたんぱく質が活用されることで差別化や付加価値をつけることが可能になるのではないかという。

大豆以外のプラントベースたんぱく質を開発

こうした背景がある中、オルガノフードテック社では大豆以外のプラントベースたんぱく質として「エンドウマメ」「ソラマメ」「リョクトウ」「ヒヨコマメ」由来の素材を独自開発しているという。

「エンドウマメたんぱく」はたんぱく質が78%含まれており、1993年から国内ではじめて販売を開始した実績を持つ。

「ソラマメたんぱく」はたんぱくが84%とさらに高含有で、海外では肉や魚、乳代替としても使用がメジャーになりつつある。

さらに「リョクトウたんぱく」はたんぱく質含有75%、青臭さが少なく、海外では卵の代替に使用されていて、風味重視の素材に欠かせない原料になっている。

そして「ヒヨコマメたんぱく質」はたんぱく質含有63%、2021年にトレンド予測上位にランキングし、海外でもすでに人気が高い新しいたんぱく質素素材だという。

これからの時代に求められる食品

これら4つのプラントベースタンパク質は、大豆たんぱく質と比較しても渋みが弱く癖が少ないのが大きな特徴だ。

また大豆たんぱく質の一部を他の植物性たんぱく質に置き換えることでこれまでのプラントベース食品の風味をさらに良質に改善することも可能だという。

プラントベースプロテイン(植物性たんぱく質)は世界的に注目され国内でも需要が高まっていることは間違いない。

現在主要な原料素材となっている大豆など特定作物に集中をすることはSDGsの観点からも望ましい。

複数の植物性たんぱく質原料を組み合わせることはプラントベース食品の品質改善だけでなく地産地消などにも貢献できる。

また植物性たんぱく質を製造する際に多くの廃棄食物繊維が出てくるが、これをアップサイクルして「植物性たんぱく質」+「食物繊維」の組み合わせを考えることもこれからの時代に求められる食品のあり方なのではないかと提案した。


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