【 2015/12 】

コンドロイチン硫酸、膝の抗炎症薬剤に匹敵

2015年に団塊の世代(昭和22〜24年生誕)が65歳以上となり、日本は超高齢化社会へと突入した。高齢者の人口増に伴い懸念されているのが変形性膝関節炎や認知症の発症者の増加である。

高齢者の場合、運動不足から、とくに女性の8割が罹患するといわれる骨粗しょう症も心配される。加えて、深刻なのが変形性膝関節炎の増加である。

日本だけでなく高齢者の増加した先進諸国で、変形性膝関節炎の対策は大きな関心事となっているが、先頃、American Academy of Rheumatology年次学会で、コンドロイチン硫酸が膝の健康で抗炎症薬剤の働きに匹敵すると発表された。

それによると、Rheumatology Research Institute of Montreal研究チームが、MOSAIC研究(コンドロイチン硫酸に関して変形性膝関節症患者の構造変化を評価した24カ月研究)データを分析。

炎症と軽度疼痛を訴える変形性膝関節症患者194人に、コンドロイチン硫酸1,200mgか、抗炎症薬剤Celecoxib(200mg/日)のどちらかを与えMRI検査を行った。

結果、コンドロイチン硫酸を投与した患者の変形性膝関節症の症状進行は遅くなったことが分かった。また、疼痛、機能、こわばり度、腫れなどの項目で評価したところ、どちらも症状の改善率が約50%であったという。

一方、認知症については、日本では65歳の4人に1人が発症者とその予備軍といわれている。認知症のうち、6〜7割がアルツハイマー病である。

2015年12月16日(水)、有楽町朝日ホールで、公開シンポジウム「次世代機能性農林水産物・食品の開発」が開催され、この中で、小林 彰子氏(東京大学大学院農学生命科学研究科准教授)が、認知症発症遅延に有効な天然食品成分としてポリフェノールの機能性を取り上げた。

アルツハイマー病の原因として現在有力視されているのが、脳内のベータアミロイド(Aβ)たんぱくの蓄積。このAβの蓄積・抑制にポリフェノール が有効であるという。実際に、疫学調査でもポリフェノールを多く含むワインやカレー、緑茶などの摂取でアルツハイマー病の発症のリスクが低くなることが報告されている。

他にも、ポリフェノールには多様な働きがあるが、最新の研究報告では、ポリフェノールが豊富なジュースは血圧低下に有用と、British Journal of Nutrition誌2015.10月で報じている。

University of Oslo、Norwegian Institute of Food, Fisheries and Aquaculture Research研究者チームによるもので、50〜7歳の健常者134人を、(1)プラセボ、(2)レッドグレープ/チョークベリー/チェリー/ビルベリーミックス ジュース(MANAブルー)、(3)MANAブルー+ブラックベリージュースのどれかを与えた。

12週間後に、被験者の血圧を測定したところ、MANAブルー投与群はプラセボ群に比べ、6週間で収縮期圧が平均6.9mmHg低くなったことが分かった。被験者を正常血圧と高血圧群に分けて調べたところ、血圧低下は高血圧群でより認められたという。

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