【 2006/3 】

生活習慣病のリスク低減謳う「特定保健用食品」、順調な市場拡大

1991年、当時の厚生省により、食品に健康への具体的な効用表示が認められるという、世界でも初めての特定保健用食品制度が発足した。 特定保健用食品は、生活習慣病のリスク低減を目的に開発。健康表示については、整腸、コレステロール、血圧、ミネラル、骨、血糖値、中性脂肪・体脂肪に関連する11項目が許可されている。

特定保健用食品は、平成18年3月現在で581品目が認可されているが、先頃、(財)日本健康・栄養食品協会が行った調査では、 2005年の市場規模は6,299億円と推定された。前回調査(2003年度)の推定市場規模5,669億円に比べると11.1%増で、順調に推移していることがうかがえる。

特定保健用食品は、2001年4月の「保健機能食品制度」発足以降、栄養機能食品とともに保健機能食品に分類されている。
栄養機能食品には、現在、12種類のビタミン(ビタミンA、C、D、E、B1、B2、B6、B12、ナイアシン、葉酸、ビオチン、パントテン酸)と5種類のミネラル(亜鉛、カルシウム、鉄、銅、マグネシウム)が認められており、一定の条件付きで食品への効用表示が許可されている。

上記のビタミン・ミネラルについては、すでにその有用性がよく知られているが、あまり馴染みがないのがビタミンB12。栄養機能表示では、「赤血球の形成を助ける栄養素」という表示が許可されている。


ビタミンB12はハマグリ、生カキ、豚の肝臓、イワシ、卵、乳製品などに多く含まれる。 1926年に、悪性貧血の治療に関連してビタミンB12が発見、赤血球の合成や神経システムの健康維持に欠かせないことが分かった。

B12は、骨量損失や脳機能の改善に関与していることがこれまでに報告されている。

B12が欠乏すると、鬱病のリスクが2倍高いという報告もある(American Journal of Psychiatry誌'99/5月号)。メリーランドの研究グループが、65歳以上の女性700人を対象に調査したところ、鬱病でない女性478人の15%、軽い鬱病100人の17%、重症の鬱病122人の27%に、B12の欠乏が認められ、重症になるに従い、B12欠乏みられたという。

B12に関する最近の話題では、American Journal of Clinical Nutrition'06/1月号に掲載された記事によると、University Hospital of Aarhus研究者グループが、中高年女性98人を対象にビタミンB12の摂取状態と血中濃度を調べたところ、6マイクログラム/日の摂取で、血中濃度が正常値を示すことが判ったという。
そのため、現在のB12の1日の推奨量(RDA)は2.4マイクログラムだが、「もっとRDAを引き上げるべき」との専門家の声が挙がっているという。ちなみに、日本では2.0マイクログラムの基準量となっている。


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