【 2012/11 】

プロバイオティクス、コレステロールの管理に有益

2012年11月22日(木)、世界の健康栄養食品業界におけるマーケティングの第一人者として知られるジュリアン・メレンティン氏を迎え、「アメリカ産ホエイプロテインセミナー」が開催された。

この中で、高齢化に伴い、乳タンパクのホエイプロテインに注目が集まっている、これは30年前にプロバイオティクスが発見された時の状態と非常によく似ているとジュリアン氏。乳タンパクは今後、プロバイオティクスのように一大産業になる可能性が高いと述べた。

乳蛋白ホエイプロテインの有用性及びジュリアン氏のセミナーの内容は記事でも紹介(http://www.jafra.gr.jp/f198.html)した通りだが、もちろん、プロバイオティクスもマーケットは現在も世界的に急拡大中だ。近年、米国でも爆発的ヒットとなったのが「ギリシヤヨーグルト」。プロテインが豊富、脂肪分0%で米国人に大いに受けた。

プロバイオティクスの研究報告も相次いでいる。最近のプロバイオティクスの研究報告では、コレステロールの管理に有益であることが、American Heart Association's Scientific Sessions 2012で発表されている。

McGill University研究者グループが、高コレステロール値を示す被験者127人の半数にラクトバチルスロイテリ菌NCIMB 30242を、残りにプラセボを9週間投与した。 結果、LDLコレステロール値がプラセボ群に比べプロバイオティクス投与群では11.6%減少したことが分かったという。

また、Pediatric Allergy and Immunology誌12.11月号がプロバイオティクスは小児の湿疹軽減に有望であると報じている。Sungkyunkwan University School of Medicine、Samsung Medical Center(韓国)などの研究者グループが、1歳から13歳の湿疹を併発する小児118人に対し、無作為化、二重盲検、プラセボ対照試験を行った。被験者には乳酸菌(Lactrobacillus plantarum CJLP133)か、プラセボを12週間与えた。その結果、乳酸菌投与群は9.1ポイント改善したが、プラセボ群は1.8ポイントだったという。


この他、プロバイオティクスが早産児の腸疾患予防に有望であると、BMC Pediatrics誌12.9月号が報じている。 Piedmont Neonatology研究者グループが、早産児311例を対象に、早産児に最も多くみられる腸疾患、壊死性腸炎に対するラクトバチルス(L)・ロイテリ菌DSM 17938株の有効性を調べた。結果、壊死性腸炎に罹患した新生児は、L・ロイテリ菌投与群では2.5%のみ、非投与群では15.1%あったことが分かったという。

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